2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

パーティーとゴーギャン

スキャナーグループの鈴木さんに誘われて、某写真事務所のパーティーへ。 寡聞にして存じ上げなかったのだが、行く前にネットで調べてみたら、相当に 凄い事務所らしく、ビックリ。 やや気後れしながらも出席してみれば、そこは「亀の甲より年の功」である。…

乗り物としての文体

大学1年の時に『目の中の劇場』を手に取って以来、20年あまり。 高山宏さんの文章には本当に楽しませてもらった。 ファンの間では、その文体が持つ魅力は「ドライブ感」と評される。 とにかくテンポがよく(スピードが出て)、頭が切れて(次々に コーナーを…

連日、社内イベント

昨日は月に一度の製本講習会だった。 いつものように、山崎曜さんにお越しいただき、2時間半ほど。 今回は、前回同様「蛇腹製本」を教えていただく。 瀟酒なアルバムができ上がり、参加者はとても喜んでくれた。 続いて本日は三ヶ月に一度のデザイン・アワー…

箸と自戒

玉子屋のお弁当には割り箸がついてくるのだが、わたしはそれを もらわず、マイ箸を使っている。 誕生日だったか父の日だったかにもらったプレゼント。 エコ的で良いと思って使い始めたわけだが、意外だったのは同じ お弁当でも、ちゃんとした箸で食べる方が…

はからずもキューバ

何だか『追いかけてヨコハマ』みたいだな。 あるいは『飛んでイスタンブール』か。 いずれにせよ古い…。 別段キューバに行くわけではなく、行きたいわけでもなく、そこら辺は 友人の神田さんに任せるとして。 何故キューバか? というと、今の調子で世界的な…

絶対色空間と普遍言語

『カラーマネージメントの本』読了。 これは仕事絡みの本である。 モニタとプリンタ、さらには印刷物までのカラー・マッチングをどんな風に 行っていくかという内容。 専門的なポイントがわかりやすくまとめてある、大変良い本だった。 ところで、光や色に関…

サスペンスと落語家

DVDにて『バンテージ・ポイント』を観賞。 おもしろいと言えばおもしろかったが、わたしの好みとは若干違った。 「8つの異なる視点で追ったサスペンス・アクション」とのこと。 その視点が文字通り視覚的な「視点」にとどまり、「異なる価値観」 ということ…

雨と数

雨である。 季節がら、冷たく感じる。いわゆる「氷雨(ひさめ)」である。 そんな雨に降られると、決まって昔のCMを思い出す。 『COSMOS』という科学番組のあい間に流された、IBMのもの。 日本語にはさまざまな雨の名前があるという内容だった。 ちょっと違…

美学とローン

ポケモンについて書いた日記に、「自分が傷つかないように他者を使役する」 うんぬんというコメントをもらった。 で、はたと膝を打ったのは、それってサブライム美学にも通じる話じゃないか ってこと。 サブプライムではなく、サブライム。 まぎらわしい単語…

父と息子の相克

町山智浩さんが、オリバー・ストーン監督の映画にからめて ジョージ・ブッシュのことをブログで書かれている。 「ブッシュは父の愛を求めて3千人を越えるアメリカ兵と 十万人を超えるイラク人の命を奪った」と。 なるほど。そういうことだったのか…。 わた…

手羽先と幻

とある媒体の打ち上げで神田須田町へ。 担当された編プロさんに仕切っていただき「世界の山ちゃん」にて飲み会。 実はそこ、常々行ってみたいと思っていたチェーン店だった。 「幻の手羽先」とはいかなるものか、と。 ただし、実際に食べてみると、まぁ、言…

ポケモンとリーマン

長い間、本当に長い間、わが家ではポケモンがブームだった。 いや、受験ということで表立って触れていないだけで、長男にした ところで、いまだにその興味を手放したわけではない。 幼稚園の頃から小学6年生まで。それほど根強くひかれている。 映画の歴史も…

ファッションには無頓着

『ちぐはぐな身体』読了。 この本は仙台の碩学・南くんからの推薦図書である。 われわれは、自分の身体に関して多くの部分を直接見ることができない。 鏡の助けを借りて何とか確認しつつも、四六時中そうしているわけには いかず、自分の身体は自分にとって…

蓼食う虫も好き好き

月に一度のデッサン講習会。 本日は「工業製品を描く」というテーマで、会社にある掃除機を モティーフにしてみた。 人数が少なかったのでわたしも描いてみたが、非常に楽しかった。 ひと口に「絵を描くのが好き」と言っても、好きなモティーフは 人それぞれ…

工夫と怠惰

『がっちりマンデー!!』というテレビ番組のホームページに、サイゼリヤの ことが載っていた。 常々その安さが不思議だったのだが、本当にいろんなことが工夫されていて 卓越した企業努力の結果であることを知る。 たとえば、サイゼリヤの厨房では包丁が一切…

駄洒落礼讃

マイミクdo!さんとお会いする。 おそらく4年ぶりである。 というか、4年前に初めてお会いしただけで、実は今回で2回目。 本題は仕事関係の話だったが、そこは割愛させていただく。 基本的に、仕事の詳細をブログに書くことはない。 ともかく、ひとしきり会社…

裏切る理由

数日前に書いた話の続き。 何故、70年代のマンガに組織を裏切るヒーローが多かったのか? これには、いろいろな理由が考えられるが、たとえば「組織=会社」 と移しかえると分かりやすい。 「世界征服」というと話は剣呑だが、企業の目標は少しでもシェアを …

秋休みと食卓

朝、子供たちが起きてこない。 妻も「起きなさい」と声はかけているものの、いつものように 焦った様子がない。 聞けば秋休みとのこと。 なるほど。 通っている小学校は公立だが、前後期の2期制なので、その間の 休みということらしい。 ただし、日数的には…

開いて見る

タイモン・スクリーチ『江戸の身体を開く』読了。 前々から読んでみたいと思っていた本に、ようやく手が出せた。 蘭学が入ってくるまで、日本人は人間の身体に対して刃物をたてた ことはなかった。 いや、より正確に言えば、殺すために刃物を使うことはあっ…

色彩嫌悪と白と赤

『クロモフォビア』読了。 戸田ツトムさんの装幀が美しい本である。 クロモフォビアとは、色を嫌う感性のこと。 全体的には夢想的なエッセイという感じだが、ところどころにドキッと する記述が出てくる。 曰く 「色彩嫌悪は、色彩愛好の弱められた形態にす…

そしてアニソン

昨晩の話の流れに乗る形で(ただし、計画自体は数日前に調整済みなので、 急に思い立ったわけではないが)今日はアニソン・カラオケにダイブ。 例によって、川崎の格安カラオケ店にて、7時間の大騒ぎである。 その前に岡本と落ち合い、軽く食事。 近況などを…

(70年代的)ヒーローと道化

一昨日、『タイガーマスク』について少し触れた。 桜庭和志が憧れたことで有名なヒーロー。 彼は小さい頃の志しを貫徹して、プロレスラーになった。 わたしの場合は絵を描いたり、スーパーの袋(当時はビニール製では なく、紙製だった)に穴をあけ、顔を描…

美術館と宴会

『美術館の政治学』読了。 いや、正確には後半はかなり読み飛ばし気味だった。 日本の様々な美術館について、時系列にそって考察した本である。 で、わたし自身が生まれる以前のことが書かれてある前半、そして 同時代を生きた80年代のセゾン文化あたりまで…

仕掛人とタイガーマスク

緒方拳さんが亡くなられた。 わたしは出演された作品をあまり見たことがなく、咄嗟に思い 浮かぶのは必殺仕掛人・藤枝梅安である。 う〜む、ちょっと情けない。 ただし、とても誠実な印象を受けていて、役者としてだろうか 人としてだろうか、ある種の安心感…

健康診断と手づまり

健康診断の結果が出た。 あいかわらずの内容である。 他のすべての項目はA判定だが、脂質だけがC判定。 2年前にはE判定で再検査となり、そこから気をつけて昨年は B判定とした。 が、今年はまた1ランク下げたことになる。 常に懸念材料だった中性脂肪は、2年…

賜り物と流用

ここ数年の中でもっとも感銘を受けた本に松宮秀治『ミュージアムの思想』 がある。 ヴンダーカンマーから美術館・博物館が生まれてくるあたりの事情を精査した 前半も良かったが、制度としての美術館について考察した後半も興味深かった。 中でも「賜り物」…

お風呂と池袋とアイスクリーム

朝起きて、ご飯を食べた後、お風呂のそうじ。 3ヶ月に1度くらいの頻度でお風呂のカバーをはずしてカビ掃除をしている。 ちょっと目を離すと、浴槽の下がすごいことになっているのである。 本当は先週やろうと思っていたのだが、あれやこれやで一週間遅れた。…

高松旅行 2/2

昨晩かなりしっかり飲んだので、チェックアウト真際までダラダラになるかと 思っていたら、7時にはバッチリ目が覚めた。 楽しいお酒だったので悪い残り方をしていないのと、やはり旅行/緊張モードに 入っているのだろう。 朝食付きのツアーだったため、バイ…

高松旅行 1/2

会社の従業員旅行は10数カ所の候補地から好きなところに行ける。 昨年はソウルに行ったが、今回は高松を選んだ。 讃岐うどんが魅力的であることに加え、高松には6月末に退職した同僚が いるため、その子に会いたいと思ったのである。 同じ考えで高松を選んだ…

マイナー志向の心意気/後編

昨日、「道化に憧れる」と書いた。 それが大学時代に出会った本の影響であることもつづった。 しかし、大本のマイナー志向は、もっと前からつちかわれていたはず である。 とかく自己認識というものは、あてにならない。 その前提を受け入れた上で、わたし自…