実家のガンダム

機動戦士ガンダムORIGIN』の18巻を買って読む。
収集癖のほとんどないわたしが,唯一そろえている
漫画である。
きっかけは確か3年ほど前の誕生日に10巻程度を
まとめて親友・岡本がプレゼントしてくれたから。
以来,実家においておき,帰省のたびに少しづつ
買い足している。
幸い,義弟も好きらしく,酒席の話題にもなって
くれる。
さて,安彦良和の演出と画力にはただただ唸るしか
ないのだが,あらためて富野由悠季のことを考える
機会が増えている。
ガンダム』という世界が成立したのは,ひとえに
この人がロボットアニメというジャンルが嫌い
だったから。
「人型の戦闘兵器が作られるとすれば,それは国家
的な戦争の中でしかないだろう」と。
荒唐無稽な存在に少しでもリアルさを与えようと
した,その苦心の中に,あの世界は萌芽した。
そう考えれば,全然オタク的ではないわけで,
これまた「禍福はあざなえる縄のごとし」な感じ
なのである。