はからずもキューバ

何だか『追いかけてヨコハマ』みたいだな。
あるいは『飛んでイスタンブール』か。
いずれにせよ古い…。
別段キューバに行くわけではなく、行きたいわけでもなく、そこら辺は
友人の神田さんに任せるとして。
何故キューバか? というと、今の調子で世界的な不況が進行した場合、
刺激的な発展よりもゆるやかな継続が志向されるようになる、と思う
から。いや、その傾向はすでに一部では当たり前のことにもなっている。
ご存知のように、キューバは徹底的な経済封鎖によって、1960年代で
時間の止まったような国である。
当時の車がいまだに現役で走っているという。
そして、このまま経済が大恐慌以来の停滞に突入するならば、世界中が
キューバと同じような状態になる可能性がある(と思う)。
敢えて妄想チックに言うと、やがて「修理可能」という設計思想が出て
くるんじゃないか、と。
主に家電に関する話だが、現在のように複雑で高性能な機械は、直す
よりも買い替えた方が早い。というか、そもそも直せないものすらある。
しかし、経済が停滞するということは、2〜3年でものを買い替えたり
しなくなる(買い替えたくなくなる)ということである。
そこで考えられるのが、「奥さん、この炊飯器ね。壊れても簡単に修理
できますよ。部品の確保は15年を保証しましょう」ってな感じのモノの
作り方。
そうやって、世界の動きはゆるやかになっていくのではないか、と。
いや、まぁ、軽口をたたいていられるのも今のうちかも知れないが…。