普通のやりとり希望

平川克美さんがブログで、事業仕分けについて言及されている。
その必要性については賛成だが、やり方がどうにも荒っぽいんでは
ないか、と。
そして、国民の七割がこの官僚叩きに喝采を送っていることに、
苦言を呈されていた。
が、わたしも当のやりとりを見て、いささか溜飲を下げた方である。
で、それは何も無駄遣いが白日のもとにさらされたからではない。
お役人という存在が、正にお役人が人を扱うように扱っているのを
見ることができたからなのだと思う。
「質問は受け付けません!」と。
もちろん、そんな態度を取らない官僚もたくさんいるはずだから、
かなりの程度イメージでしかない。
ただ、官僚ではないが、免許の更新に行った時に、まさしくそれと
同じ光景を見たことがあった。
その時わたしは違反をしてしまっていたので、1時間ほどの講習を
受ける必要があったのだが、当たった教官が何とも独善的だった。
曰く、
「以前、無事故の記録が伸びるように気をつけましょうと言ったら
『記録のために気をつけるというのはおかしいんじゃないですか』
 と抗議されたことがある。全くもってけしからん。」
しかもその場でも随分憤慨していた。
「いや、そりゃ、やっぱりあんたがおかしいよ」と思いながらも、
ひとまずはスルー。
おそらく同じように感じた人はたくさんいたはずだが、ともかく
無事に講習は終了した。
すると、一人の男性が手をあげた。
「すいませ〜ん」と。
そこでくだんの教官が言った台詞が、正に
「質問は受け付けません!」だった。
男性は別段抗議をしようとしたわけではなく、何か事務的なことを
聞きたかったようなのだが、その教官は質問を振り切るようにして
部屋から出ていってしまった。
それはまるで、芝居に出てくるような嫌な役人そのものだった。
が、だからこそ、余計に思うのである。
そういう態度を量産しても仕方ないだろうに、と。
各省からの要求を廃止や減額にするにしても、別段相手やまわりを
不快にさせる態度は取らなくても良いはず。
つまり、結論の部分は、平川さんと同じ意見である。