寒い日の徒然

昨日の夏日から一転。
急に寒くなり、帰宅時には震えるほどだった。
落差が激しかっただけに、一層寒さが際立った感じである。
さて、暑いのが好きか寒いのが好きかで言えば、わたしは
寒い方が好みである。
暑いとへたぁ〜っとして、何もする気にならないから。
ただ、その態度自体は正しいと思う。
暑い場所では、のらりくらりとしているのが良い。
木陰の昼寝は知的だが、炎天下の哲学は固執でしかない。
一方、寒さは緊張感を呼び寄せる。
水が氷になるように、それは固体(あるいは個体)への
意志にシンクロするかのよう。
個人的には、そちらの方が好みである。
ただ、寒いと死ぬ人が出るのがつらい。
赤道直下、あるいは直射日光に何時間も当たるのでなければ、
暑さで人が死ぬことはほとんどない。
が、寒さは人の命を易々と奪ってしまう。
そのことを加味すると、自分の好みをあまり声高に主張でき
なくなってしまうのである。
畢竟、極楽浄土とは温かい場所のような気がする。
季節としては「春」が一番好きなのだが、それは人間的な
厳しさから涅槃に向かう道行きのイメージなのかも知れない。
『帰ってきたヨッパライ』である。