隠れる楽しみ

自宅に大里夫妻をお招きする。
あわせて、会社の同僚を2名ほど。
例によって、焼鳥である。
というか、それしかできないので(苦笑)
ともあれ、自宅で焼鳥をやる人はあまりいないので、
どなたにも大抵喜んでいただいている。
実際、2年前には、わたし自身もそんなことを趣味にする
とは思ってもいなかった。
きっかけは、ベランダで木工作業をやろうと思ったこと。
使っていない北側のベランダを片付け、作業台を置こうと
思ったところ、
「いやいや、どうせなら、ウッドデッキにして…」
と考えたあたりから妄想が止まらなくなってしまい、
コンロが隠せる机や折り畳み式の排煙設備付きプランタ
までを自作してしまった。
その結果としての、焼鳥道楽である。
何が楽しいかというと、これがまわりの家からほとんど
見えず、隠れるようにやれること。
子供時代の秘密基地的なのである。
ここにも何度か書いたことだが、見せるより隠す方が
おもしろいのではないかと思う。
仕事の局面では、とかくプレゼンター的な動きを求め
られるものだが、これはけっこうつらいことが多い。
生きることの楽しみは、むしろ隠すことにつながる気が
するのである。
それはまるでオウィディウスの詩のよう。
「よく隠れし者はよく生きし者」。