偶然礼讃

一昨日から昨日にかけて、社長を初めとする会社のメンバー
20人ほどが富士山に登った。
それに参加した人たちは、本日おおむね日焼けした顔で出社
してきていた。
一方、エッグファームズ仲間であるリルさんとベニちゃんも
同じタイミングで富士山に登っていたとのこと。
もしわたしが会社のパーティーに参加していたならば、彼女
たちと富士山頂で出会っていたかも知れない。
それを思うと、少々残念だった。
ともあれ、わたし自身は、そういう偶然を大変に楽しいこと
(というか、人生で最も楽しいことの一つ)とすら思うわけ
だが、世の中には当然そうでない人もいる。
そのあたりの機微が、本日読了した『林檎の木の下で』に
軽妙に書かれていた。曰く
「それから二人でいっしょに、世の中狭いですねえ、と声を
 そろえる。わたしたちはこれを、ふつうみんなそうする
 ように、驚きの念と弾むような気持ちをこめて言う
 (こういう発見に心を慰められないような人はふつう、
 そういう発見をするのを避ける)」と。
お見事。
という文章を本日読んだこと自体、これまたちょっとした
偶然だったと言える。
アインシュタインは「神は賽を振らない」と言ったが、
小椋佳は「作られた神々には力無く」と歌った。
何にせよ、さかしらな人の思惑を超える出来事はおもしろい。