植物の意志

ベランダのひょうたんとゴーヤが大きくなってきている。
で、あらためてツル系の植物を間近で見ると、妙な生々しさが
あって軽くたじろぐ。
自らの茎で自立できないが故に、支柱を求めて伸びていくツル。
その手探りするような動きに、「生きよう」という意志が感じ
られるのである。
それは、植物の持つ静的な印象をちょっと逸脱している。
いや、そのイメージは人間側が勝手に作ったものであり、
むしろ人間などより植物の方がずっと「動こう」としているの
かも知れない。
星野之宣の『2001夜物語』に、死にゆく星から逃れるために、
宇宙に向かって種子を打ち上げる植物が出てきた。
そんなことを思い出す。
さて、ひょうたんはどうやら思っていたよりも随分と大きく
なるものらしいので、あらためて支柱(というか棚)を準備
してやる必要があるようだ。
一方、ミニトマトは小さな実が育ち始めたので、さ来週あたり
には、食べられると思う。
小さな空間の小さな楽しみである。