仁義なき啄木

新しいレンタルDVDが届く。
今回の2枚は『三人の妻への手紙』と『仁義なき戦い/代理戦争』。
前者は良いとして、後者は何故か?
1作目を見た時には暴力色が強くてやや引き気味だったのだから、
尚更奇異な感じだが、これは内容というよりも方言が聞きたくて
借りた次第。
ご存知のように、『仁義なき戦い』の舞台は広島である。
ただし、正確には広島市内ではなく、わたしの生まれた呉市である。
で、実を言うと、広島市内の方言はもう少しハンナリとしている。
ドスを聞かせた「わしらぁ、ハンパモンじゃけぇのぉ」的な言い
回しは、もっぱら呉の方言であり、わたしの実家はその中でも
特にチンピラの多い阿賀という場所にある。
つまり、日本でもっとも品のない言葉遣いと言っても過言ではない
地域なわけで、恐いもの見たさで当該映画を借りてみた次第。
「ふるさとの訛りなつかし停車場の…」という感じから、駄洒落の
ようなタイトルにしてみた。
さて、映画である。
結局、暴力シーンはやっぱりちょっとつらいのだが、それを除けば、
方言の会話はやっぱりおもしろい。
ただ、1作目もそうだったが、このシリーズはどうにも後味の悪い
終わり方をするのである。
高倉健の仁侠ものとは違い、美学的なカタルシスがない。
まぁ、「実録」ものなので、その方がいろんな意味でいいんだろう
けどね。
とはいえ、続きが気になったのでネットで調べてみたら、モデルに
なった人たちのところに知っている名前が…。
げっ、そんなところまでは近づかなくても良かった…。