エンダーとの蜜月

オースン・スコット・カードの『ゼノサイド』を読んでいる。
この本は以前に読んだことがあったはずなのだが、内容を
あまり覚えていなかった。
いや、正直に言えば、読み始めてからそれに気がついた。
もしかしたら、実家に帰れば本棚にあるのかも…。
ということは、まぁいいとして、驚いているのは、それほど
読んだ印象が薄かったはずなのに、あらためて読んでみると
この本がべらぼうにおもしろいことである。
久しぶりに、ワクワクして仕方がない。
『死者の代弁者』もそうだったが、カードの本は1回読んだ
だけではダメなのかも知れない。
思い当たる節はある。
出てくる会話が、妙に難しいのである。
人間はそんなにまで考えて発言しないよ、という奥行きで
会話が進んでいく。
それに乗れるかどうかが、楽しめるか否かの境目になるの
かも知れない。
以前はピンとこなかった「綾」が理解できるようになった
ということだろか?
いずれにせよ、大変嬉しいことに、今読んでいるのは上巻
なので、その先に下巻があり、さらにそのまた向こうには
エンダーの子どもたち』が待っている。
一方、残念な点は、それらを楽しんでもらうためには第1部
エンダーのゲーム』から、読み始めてもらわなければ
ならないこと。
いささか人に薦めにくいほど、長い、長い話なのである。