地デジと欲の深さ

地デジに関する良からぬ話を耳にするようになってきた。
何でも、その推進団体は総務省からの天下り先であり、何百億もの予算が
当てられているとか。あるいは、民放各社はその準備に予算を取られ、
番組制作に資金をまわすことができなくなっているとか。結果、テレビ
番組の質の低下は、目もあてられないレベルにある。
わたしが大嫌いな「新聞(=他のメディア)にニュースソースを求める」
テレビ報道も、実はお金のないところでの苦肉の策なのかも知れない。
そう考えると、その破廉恥すらいじましく思えてくる。
まぁ、例によって例のごとき話ではあるのだが、私利私欲でデタラメを
する政治家や役人のことを考えると、ゲンナリしてしまう。何故、そんな
矮小な生を送って平気なのか?と。そして、そんな時には決まって映画
『家族の肖像』のセリフが頭をよぎる。
「人々に囲まれて暮らしていると彼らのすることより、彼ら自身のことを
 考えねばならなくる。他人のために悩み、他人ごとに巻き込まれていく」
と。
隠遁して暮らす老教授が、自分の孤独な在り方を説明するシーンである。
何故、「国や自分の子孫がどうなろうと、とりあえず目先のお金が手に
入れば良い」と思っている(=自分では気づいていないかも知れないが
そう考えてしまっている)政治家や役人のことを思って、悩まなければ
ならないのか。
ただし、「そこらあたり、何とかならんものか」と思う方が、よほど
欲が深いのかも知れないが…。