一緒に食べる

お昼ご飯を食べながらの打ち合わせ。
と書くと、ランチミーティングっぽいが、そんな横文字
チックなものではない。
玉子屋のお弁当を食べながらの、寄り合い的会合である。
ともあれ、一緒に何かを食べるという営みは、「お互いに
相手を食べることはない」という、文化的意味を持つのだ
とか。
楽しい相手との食事はおいしい、というよりも、食事を
しながら話すと楽しくなる、という理屈だろう。
実際、本日の打ち合わせはかなりイイ雰囲気だった。
と、そんなことがあると、以前働いていた会社について
思い出す。
もはやバブルもはじけた後だったが、ちょっとした商品で
潤っていたその会社は、残業すると1,000円までの夜食を
取っていいことになっていた。
1,000円というと、けっこうおいしいものが食べられる。
飲食店ではないので「まかない」ではないが、それは
なかなか素敵な仕組みだった。
というのも、弁当や出前が届いたからと言って、みんなが
一斉に食べられるわけではない。
手の空いた人が集まることになるので、おのずと部署を
越えた交流が起きる。
難しい「会社運営システム」なんてものを考えないでも、
「同じ釜の飯を食べる」ことで絆が深まる次第。
とはいえ、やがて会社は傾き、1,000円だった夜食は
700円になり、500円になり、最終的には仕組み自体が
無くなってしまった。
ただ、部署を越えて、いろんな人が一緒に晩ご飯を食べた
楽しい記憶は今も残っている。
そういうのって、やっぱいいなぁ〜。