踊る誤捜査線

南原幹雄名称 大谷刑部』を読了。
わたしには珍しく時代小説である。
きっかけは、最近ちょくちょく覗くようになった『ほぼ日刊イトイ新聞』。
あのひとの本棚」というコーナーで、映画監督の本木克英さんが、
「映画にしたくて果たせていない5冊」として取り上げていたからである。
挙げられていた5冊の中では、三島由紀夫の『禁色』しか読んだことがなく、
せっかくだから、どれかを読んでみようと思った次第。
というのも、『禁色』は確かに映画化したら、おもしろそう。
そこにちょっとした信頼が生まれた。
また、大谷刑部に関する
「非常にこころざしと理想が高いし、知性もある。
 身を捨てて民のために尽くそうという意識を持った人です」
という紹介文にもそそられた。
が、読んでみると「?」の山。
別段高い理想の話は出てこないし、民のためになんて全然尽くそうとして
いない…。
怒るほどでもないが、まぁ、割と当たり前の時代小説である。
「一体、どんな読み方したら、そんな感想になるの? 
 これがあの『踊る大捜査線』を撮った本木監督?」
と思ってきちんと見返したら、それは本木克行監督だよね。
ここでも触れられているが、名前の近い別人でした。
あぁ〜っ。