負け方の学び

昨日に続き、また少しテレビを見た。『全国高等学校クイズ選手権』。
帰った時に、開成高校東海高校の決勝が始まるところだったので。
で、そのあまりの博学ぶりに驚きつつも、開成高校の少年Aくんの
振るまいがやたらに大げさで、それが気になって仕方がなかった。
「頭が良くても台無しだな…」と言うと、妻も
「そうなの。あの子、ずっとあんな感じなの…」と。
そして東海高校の勝利。
くだんのAくんは大の字で床に寝っころがった。あぁ〜ぁ。
内田樹さんは、現代人があまりにも勝つことだけに執着し、負け方を
忘れたと嘆いていらっしゃる。確かにそうだと思う。
たとえば、麻雀は4人でやるゲームなので、勝てる確率は25%。
要するに、負けることの方が多い遊びである。
そうして「負け方」を学んでいくのだ、と。
人間は老いにも寿命にも勝てないわけで、最後は必ず負けて終わる。
そうした場面で負け方を知らないと、随分醜悪なことになるのだろう。
汚く勝つよりも、綺麗に負けたいものである。
そんなことを教える学校があっても良いとすら思うのだが、残念ながら
人気は出ないだろう。
ただ、マイナー魂は放っておいてもそちらに向かってしまうのである。